山本益司郎先生の天之浮橋のご説明です。
「天之浮橋のことを聞いたことがあると思う。縦軸と横軸、前後軸、広がりまとまりとそういうのを全部理解出来た体ということである。「ス」とか「ウ」とかいう。空間の動きである。そういったものがまとまったもの全てを持ったもの。肚が出来たものが全てを作っている。本を見ると、植芝盛平先生は一生懸命言っておられる。
天から降りてくる、宇宙創世のものといったら引力しかない。遥か彼方からズーッと降りてくる。これは絶対に止まらない。それを、稽古のときに相手を力で押すと止まってしまう。上からスーッと流れてくる。どんどん流れている(上記画像)。そういう感覚で使う。そうでないと関節をいじめることになってしまう。
女性の学生なんかはサポーターをしている。関節をいじめられているということである。関節はいじめるものではなく、(逆ではなく)順に動くものである。植芝盛平先生は関節をいじめて投げていないと思う。植芝盛平先生は全体を動かしている。いくら大きく投げても怪我させていない。したがって、相手を怪我させたら強いと思ったら大間違いである。」