山本益司郎先生の諸手取呼吸投(前の方へ)のご説明16です。
山本先生は諸手取呼吸投(前の方へ)について次のようにご説明されたことがありました。
「いろいろあるが、相手のエネルギーを自分がどう感知していくかである。
(力を入れて)偉そうにすることは、逆にいえば弱いのである。
力を入れるということは、ある平均的なもの(中庸)を崩しているのである。
歩くということも、崩しているのである。
自分の立っているエネルギ-を崩して歩いているのである。」
山本先生は、だから筋力で掛かってくる方が弱いのである。屈強な相手でも、相手が筋力で掛かってくれば弱いのだから、恐れなくていいのであるとおっしゃっていました。
先生は、筋力に対して、筋力で対するのではないとご指導くださいました。
その具体性を示すのが合気道であると言われ、我々に示して下さいました。